公正な市場と、守られるべき命のために


01. Mission Statement:私たちの使命

人命を最優先に。安全と環境を基軸に。

一般社団法人マリンレジャー振興協会(AMP)は、沖縄の海洋資源を持続可能な地域資産へと昇華させるために設立された、独立した「中立的第三者機関」です。

私たちの存在意義は、「行政の意図を現場に翻訳し、現場の体験知を制度へと繋ぐ架け橋」となることにあります。

政府目標である「2030年インバウンド外貨獲得15兆円」という光に対し、2024年の水難事故件数は128件という過去最高水準の影を落としています。

この深刻な「光と影」の歪みを是正できるのは、特定の事業者の利益に偏らず、科学的根拠(エビデンス)と法務的知見に基づき、公正な「仕組み」を提言できる組織だけです。

私たちは、感情論や精神論ではなく、公正な基準とテクノロジー、そして法制度によって、沖縄の海に「安全という名のインフラ」を構築します。


02. なぜ、AMPが必要なのか

「やったもの勝ち」の40年に、終止符を。

業界団体の不在が招いた、構造的な「市場の失敗」

沖縄のマリンレジャー業界には、長きにわたり統一された業界団体が存在せず、行政との連携や自浄作用が機能しない「空白の40年」が続いてきました。

法的拘束力のない「届出制」のもと、誰でも容易に参入できる環境は、産業の裾野を広げた一方で、深刻な「市場の歪み」を生み出しました。

その結果、何が起きたか。

それは、安全対策や環境保全にコストをかける良心的な事業者が価格競争で不利になり、ルールを軽視してコストを削る事業者が利益を得る「やったもの勝ち(モラルハザード)」の状態です。

経済学で言うところの「レモン市場(情報の非対称性により、粗悪品ばかりが出回る市場)」に近い現象が、沖縄の海で起きています。

「真面目な者が馬鹿を見る」

この歪んだ構造こそが、水難事故の増加、サンゴ礁の無秩序な破壊、そして労働環境の悪化による人材不足を招いている根本原因です。

行政は「4,000社もの事業者と個別に話すことは不可能だ」と頭を抱え、現場は「行政は現場の実態を知らない」と嘆く。この不幸な断絶が、40年間放置されてきました。

誰かが声を上げなければ、この負の連鎖は止まらない。

私たちはそう確信し、立ち上がりました。


03. 第三者機関としての解決策

利害を超えた「第三者機関」だけが、この歪みを正せる。

安全という「一定基準」の上で、健全な自由競争を。

業界内部の利益調整だけでは、この深い溝は埋まりません。

事業者同士の話し合いでは、どうしても「あそこの店が得をする、損をする」という個別の利害が優先され、全体最適(公益)の視点が失われてしまうからです。

だからこそ、個々の事業者間の利害関係を持たない、独立した「中立的第三者機関(AMP)」が必要なのです。

AMPの役割は、業界をがんじがらめに縛り付けることではありません。

私たちが目指すのは、「安全と環境」という絶対に譲れない「一定の基準(ミニマム・スタンダード)」を敷くことです。

サッカーにルールと審判が必要なように、ビジネスにも公正なルールが必要です。

「安全基準を守る」「サンゴを壊さない」「法令を遵守する」。この当たり前のラインをクリアした事業者同士が、サービスや魅力、企画力で競い合う。それこそが、本来あるべき「健全な自由競争」です。

行政と業界の間に立ち、言葉を翻訳し、仕組みを整える。

AMPは、沖縄の海を「無法地帯」から「世界基準のリゾート」へと進化させるための、最初で最後の防波堤となります。


04. Core Values:活動の3本柱

AMPは、以下の3つの領域において、具体的な「仕組み」を実装します。

01. Safety:安全を「仕組み」で担保する

安全を、個人の「意識」や「努力」だけに依存させてはいけません。人はミスをする生き物であり、自然は時に牙を剥くからです。

  • 基準の策定: 業種別(ダイビング、スノーケル、カヤック等)の明確な安全トレーニング基準の策定。
  • 医療用酸素の社会実装: 減圧症や溺水事故における「生命維持装置」である医療用酸素キットを、離島を含む全県で配備・運用できるロジスティクスの確立。
  • 可視化: OMSBと連携した「SDO認証」により、安全対策優良店を可視化し、消費者が安全で選べる市場環境を作ります。

02. Environment:環境を「制度」で守る

沖縄の宝であるサンゴ礁は、観光の資本であり、人類共有の財産です。しかし、「大切にしましょう」という自主ルールだけでは、物理的な破壊は止まりません。

  • 係留ブイの設置: アンカー(錨)の投下によるサンゴ破壊を防ぐため、石垣島等での「係留ブイ設置協議会」設立を主導。合意形成に基づいた物理的な保全を行います。
  • ゾーニングと法整備: 自然公園法や漁業権との整合性を図り、利用と保全が両立するエリア分け(ゾーニング)を制度として定着させます。

03. Economy:安全を「価値」に変える

「安さ」ではなく「安全と質」で選ばれる沖縄へ。

  • 高付加価値化: 安全対策への投資が、適正な価格転嫁として事業者に還元される市場を作ります。
  • 持続可能なモデル: 低賃金・長時間労働・使い捨て人材という業界の悪習を断ち切り、プロフェッショナルが誇りを持って働ける、持続可能な観光産業モデルへと転換させます。

05. History:設立経緯と歩み

なぜ、AMPが必要だったのか。

20年にわたる模索と、沖縄独自の解決策への到達。

AMPは、ある日突然思いつきで設立された組織ではありません。

過去20年以上にわたり、多くの先人たちが挑み、壁に阻まれ、それでも諦めずに積み上げてきた「試行錯誤の歴史」の上に成り立っています。

  • 2006年(平成18年):業界是正への胎動経済産業省主導のもと、河野洋平元衆議院議長を中心とし、ダイビング指導団体、専門誌、事業者、有識者が集結。「業界の健全化」を目指す議論が開始されました。これが、現在の動きの原点となります。
  • 2008年(平成20年):全国組織の限界と教訓議論の成果として、(社)レジャー・スポーツダイビング産業協会(JRDA)による認証制度が発足しました。しかし、運営がボランティアベースであったこと、日本全国を一律の基準で括ることの難しさ(海況や商慣習の違い)から、全国的な普及には至りませんでした。この挫折は、私たちに重要な教訓を残しました。**「ボランティアではなく専従のプロ組織が必要であること」「地域に根差した独自の基準が必要であること」**です。
  • 2015年(平成27年):沖縄モデルへの転換「沖縄の海には、沖縄の基準が必要だ」。舞台を沖縄に移し、沖縄県警察本部の外郭団体である「沖縄マリンレジャーセイフティービューロー(OMSB)」との連携を開始。OMSBの財政基盤を強化し、実効性のある活動を行うため、県内有力事業者(シーサー、うなりざき、ぷしぃぬしま等)の協力を得て、地域課題解決の実証実験に着手しました。
  • 2018年(平成30年):SDO認証の確立過去のJRDA基準を、沖縄の海の実情に合わせてブラッシュアップし、OMSB公認の「SDO(Safety Diving in Okinawa)認証」を策定。沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)とも包括的業務提携を結び、「安全対策優良店」の可視化を実現しました。
  • 2022年(令和4年):AMP設立行政と現場の間にある「言葉の壁」や「制度の壁」を取り払うためには、既存の枠組みを超えた、より機動的で専門性の高い組織が必要不可欠でした。これまでの30年の知見を集約し、政策提言から現場の実装までを一気通貫で担う専門機関として、一般社団法人マリンレジャー振興協会(AMP)を設立。現在、総務省(SEAKER実証)、日本財団、沖縄県、名桜大学(産学連携による形式知化)など、多様なステークホルダーと連携し、次世代の海洋安全インフラ構築を推進しています。

06. Governance:組織概要とガバナンス

【Visual Prompt / ビジュアル指示】

  • 内容: 白背景に、黒文字で整然と記載された組織図。理事たちの顔写真(モノクロまたは落ち着いたトーン)を掲載し、プロフェッショナルな集団であることを強調。

透明性と専門性。

社会の公器として、揺るぎないガバナンスを。

AMPは、特定の企業の利益のためではなく、沖縄の海の「公共性」を守るために存在します。

代表理事・安里繁信(シンバホールディングス会長)、副代表理事・白石武博(カヌチャベイリゾート社長)をはじめ、弁護士、元警察署長、業界のリーダーらが理事として名を連ね、コンプライアンス(法令順守)と透明性の高い組織運営を徹底しています。

組織概要

項目内容
名称一般社団法人 マリンレジャー振興協会(AMP)
英語名称Association of Marine Leisure Promotion
設立2022年12月9日
所在地沖縄県那覇市...(以下、正式住所)
代表理事安里 繁信(シンバホールディングス株式会社 代表取締役会長)
副代表理事白石 武博(株式会社カヌチャベイリゾート 代表取締役社長)
顧問上野 園美(弁護士)
大城 剛(元警察署長)
理事安谷屋 正和(有限会社ぷしぃぬしま 代表取締役社長)
稲井 日出司(株式会社シーサー 代表取締役社長)
[氏名](〇〇代表取締役)
業務執行理事成田 隆一(一般社団法人マリンレジャー振興協会 事務局長)
監事長谷川 順一(株式会社フラッグスプロデュース 代表取締役)
主な連携機関沖縄県、名桜大学、(一財)沖縄マリンレジャーセイフティービューロー 等

情報公開(Transparency)

信頼される組織の責務として、以下の情報を公開しています。

  • [定款 (PDF)]
  • [貸借対照表 (PDF)]
  • [事業報告書 (PDF)]
  • [倫理規定 (PDF)]

07. Future Vision:未来への提言

「安全」こそが、最大の「贅沢」になる。

Safety as Luxury.

私たちが目指す未来。

それは、沖縄を訪れるすべての人が、何の不安もなくコバルトブルーの海に飛び込める世界です。

それは、沖縄のマリンレジャー事業者が、プロフェッショナルとしての誇りと、正当な報酬を得られる世界です。

そして、100年後の子供たちが、今と変わらぬ美しいサンゴ礁を見られる世界です。

そのために、AMPは嫌われることを恐れず、必要なルールを作り、汗をかき続けます。

「Human Life First.」

この言葉に共感するすべての皆様と、私たちは共に歩んでいきたいと願っています。